【ユリの育て方】鉢植えで花をたくさん咲かせる方法!一気に24輪も咲きました
※この記事は2017年4月15日に更新しました。
ユリの花を育てるのは初めてだった私が鉢植えで球根を育てたところ、一気に24輪も咲いてくれました!
1年目は15輪だったのが、2年目に24輪に増えたんです。
通りすがりの人たちが「ひゃぁ~、見事やなぁ。これは立派やわ」と声をかけてくださるほどに育ってくれて大満足です。
ユリの育て方のコツを詳しく書いておきますので、鉢植えでたくさん花を咲かせたい方は参考にしてみてくださいね。
下の写真は、2015年に15輪咲いた日に撮ったものです。曇り空なのが、ちょっと残念なんですけれど。
15輪全部は入りきりませんでした。まだ、この写真の下のほうにも花がついています。これだけ咲くと、周りに甘~い香りが漂っていて、うっとり幸せな気持ちになります。
余程手をかけて育てたのかと思いきや、意外とほったらかしでもイケルんですね、これが。
では、上手に咲かせる方法を順番にご紹介していきます。
ユリの上手な育て方
このユリは、お隣さんが家を建て替えるときにいただいたものなんです。
「これ、処分するけどいらんか?」と隣のおっちゃんに聞かれたので、「ほな、もろとくわ~ありがとう」ということで、いただいてきました。
とはいっても、ユリを育てるのは初めてのことです。「大丈夫かな……」と思いつつ、自分なりにやってみました。この時点では1鉢だけでした。
花後の作業
いただいた鉢植えのユリは、まだ花が咲いている状態でした。真っ白の美しい花を楽しんだら、すぐに花後の処理をします。
花がしおれたら花首からとる
植物は花が咲き終わると、種をつくりますよね。種をつくるためにはたっぷりの栄養分が必要です。でも、来年、花をたくさん咲かせるためには、種ではなくて球根を太らせることが大切です。
球根に栄養分を行き渡らせるために、花がしおれたり、花びらが落ちたらすぐに、花首からとってしまいます。
花びらが全部落ちると、めしべだけが残ります。この状態のまま放っておくのはダメです。種をつくり始めてしまうので、球根に養分がまわらなくなってしまうからです。
葉や茎をなるべく残しておく
せっかく咲いたのだから、お部屋でも楽しみたいと思って切り花にする人もいらっしゃるでしょう。だけど、来年、たくさん咲かせるためには、切り花にするのは控えたほうがいいんです。
というのは、立派な球根をつくるためには、葉や茎をなるべく多く残しておくことが必要だからなんです。
花を首からとりった後は、緑の葉っぱと茎の状態でしばらく水やりを続けます。しだいに、葉っぱが黄色くなって枯れてきます。このころが植え替えをする時期です。
毛虫がついた場合
上の写真は、2014年9月17日に撮影したものです。
葉っぱや茎が枯れる前に、毛虫がついてしまいました。6、7匹いたでしょうか。黒いのは毛虫のフンです。
まだきれいな緑色の葉っぱが、上のほうからどんどん食べられてしまっています。
「これは、来年、うまく咲かないかもな……」と思っていたのですが、予想に反して、見事に咲いてくれました。
毛虫さんを殺したくなかったので、食べたいだけ食べさせてあげたのですが、まったく問題なしでした。
植え替え
葉や茎が枯れてきたら、植え替えます。
地植えの場合は数年間植え替えなくてもOKなのですが、鉢植えの場合は毎年植え替える必要があります。
球根を掘り出してみると、太くてしっかりした下根と比較的細い上根が生えているのがわかります。まず、茎を球根のすぐ上で切り、上根も全部きれいにとってしまいます。
大きく成長した球根を分ける
上根をとり除いたら、球根の大きさを見ます。大きく成長した球根は、2つか3つに分けることができます。分けやすい部分で手でパンと割ってしまって大丈夫です。
隣のおっちゃんにもらったユリの球根は、2つに分けることができました。
鉢の中間くらいの深さに植える
ユリの球根を植える鉢は、深さがあるものが適しています。
先ほど書いたように、球根の下からも上からも根が出てきます。ですので、鉢の中間くらいの深さに植えつけます。浅く植えつけてしまうと、上根が伸びるスペースが足りなくなってしまいますので注意してください。
下の写真は、植え替えが済んだ状態です。2014年11月16日に撮りました。
マルチング
冬の間、土の乾燥を防ぐために、藁でマルチングしておきました。ユリは乾燥に弱く、湿気が好きな植物ですから。
この藁も、ガーデニング用の道具入れに、ずっと置いてあったものなんです。油かすの肥料と一緒に使われずに置いてあったので、活用してみました。
それから、雨が降ったときに土がはねて葉につきますよね。土が葉についたままにしておくと、病気にかかりやすくなります。泥はねを避ける意味でもマルチングしておくと安心です。
土
1年目は、どちらかというと砂質の土を使いました。これも、ずい分前から道具入れに置かれていたもので、いつ購入したのかわからない土です。恐る恐る使ってみましたが、すくすく育ってくれてホッとしました。
2年目は、2種類の土を使用しました。鉢の下半分には自分でリサイクルした土をいれ、上半分は新しい培養土を使いました。よくある草花用の培養土です。
厳密にいうと、ユリの種類によって適した土があります。我が家のユリは、普段使っている土で十分成長してくれています。次の植え替えも、リサイクルした土と市販の培養土を半々で使う予定です。
土を乾燥させない
ユリは乾燥に弱い植物です。しっとりと適度な水分を含んだ土が好きなんですね。
ですので、土がすっかり乾ききってから水をやるのではなく、「まだ少し湿り気があるかな」くらいの頃に水やりをするのがちょうどいいです。
この水やりの方法は、花が終わり、葉や茎が枯れ、球根だけになった冬の間も同じです。土を乾燥させすぎないよう気をつけて見てあげてください。
肥料はしっかりと与える
- お礼肥
- 元肥
- 追肥
花が咲き終わった後にお礼肥をあげます。これは、球根を大きく育てるために必要な肥料です。
葉や茎が枯れてきたら植え替えをするのですが、このときに元肥を施します。
春になって、芽が土から顔を出したころに、追肥をします。この写真のように、元気そうな緑色の芽が出てきたら、追肥を与えます。
ユリが成長している間、定期的に肥料を与えてあげてください。
上の写真は、2015年3月26日に撮影したものです。
芽がいっぱい出ていますけど、鉢の中には、球根が1つしか入っていないんですよ。冬の間は、うんともすんとも言わない鉢。土の中で球根がちゃんと育っているのかどうか、心配だったのですが、こんなにたくさんの芽が出てくるとは!
「ええっ!?」と仰天しました。
2015年4月21日には、ここまで成長しました。
1つの球根から立派な茎が何本も出ています。鉢が見えなくなってしまうほどです。
そして、2015年5月16日の様子がこちらです。つぼみがふくらんできました。もうすぐ、真っ白の花を咲かせてくれますよ。
ジャジャーン!最初の花が咲きました。撮影日は2015年6月4日です。
肥料の種類
元肥は油かすや骨粉が原料の肥料を与えました。この肥料なんですけど、母が購入して使い残したものなんです。いったい、何年前のものかもわからないくらいに古いものです。
ダメモトで使ってみたのですが、我が家のユリたちは、この古い肥料がお気に召したようで、グングン育ってくれました。
追肥やお礼肥には、化成肥料を使っています。昨年は水で薄めて使うタイプのアルゴフラッシュを使いました。
今年は、固形タイプの化成肥料を使ってみています。1ヵ月に一度、与えるだけでいいので、アルゴフラッシュよりもラクですね。
日光によく当てる
球根を植え替えてから芽が出てくるまでの間は、西日しかあたらない場所に鉢を置いています。
その代わり、芽が出てきたら、朝日が当たる東南の場所に鉢を移動しています。鉢を置くスペースが限られているので、こういう方法をとっているのですが、特に問題ないですね。
来年は、少なくとも4鉢にはなるはずなので、置き場所を確保するのが大変そう。
4鉢に分けるのではなく、330×330×360mmの大きな鉢を2個購入して植え替えました。
2015年11月16日 大きな鉢に植え替え
まず、下の写真をご覧ください。
花後にお礼肥を与えておいたユリの葉が、いい感じに枯れてきています。「そろそろ、植え替えの時期だなぁ」ということで、前もって購入しておいた「アップルウェア ロゼア スクエア 330型」に植え替えました。
茎の根元を見てみると、ちっちゃい球根ができています。ぷっくりとしていてい、かわいいです。しかも、きれいな緑色の葉っぱも生えています!
さて、栄養分をたっぷり吸収したであろう球根を大きな鉢に植え替えますよ。
まるでポリバケツのような「アップルウェア ロゼア スクエア 330型」にスッポリおさまりました。この大きさでちょうどよかったです。これより小さい鉢だと、ちょっと無理でしたねぇ。
2016年3月21日 芽が出る
ご覧のように、あちこちから、たくさんの新芽が出てきました。鉢の端っこでも、一生懸命に伸びようとしていますよ。
この大鉢でも狭かったかなぁ。
2016年4月14日 モコモコと葉が成長する
1ヵ月もしないうちに、こんなに成長しています。スゴイ勢いです。
2016年5月18日 つぼみが見える
さらに1ヵ月が過ぎて、つぼみが見え始めました。まだ緑色のつぼみです。たくさんのつぼみがありますが、1ヶ所に固まっているような感じです。
2016年5月30日 つぼみがふくらむ
2週間足らずで、つぼみが大きくふくらみました。ギュギュッと固まっていた複数のつぼみたち。茎が長く伸びて、しっかりと分岐しています。
間もなく、美しいユリの花が咲きますよ。
2016年6月1日 開花
昨年よりも3日早い開花となりました。6月2日に撮った写真がこちらです。
花の様子がわかりやすいように、2階から撮影してみました。つぼみがまだまだ、たくさんあるんです。
茎もね、鉢いっぱいにぎっしりと。こんな風に。
あまりにもすごいので、茎の数とつぼみの数を数えてみました。
茎とつぼみの数
まずは、大きいほうの球根から。
太い茎が6本、ヒョロヒョロの茎が10本でした。おそらく、ヒョロヒョロの茎には花が咲かないと思います。赤ちゃんつぼみが見えかけている茎もありますけれど、栄養分がまわらないんじゃないかな。
一番太い茎にはつぼみが13個もありました!こんなにたくさんつくものなんですね。
6本の茎には多い順に、13個、9個、6個、5個、4個、3個のつぼみがついていました。合計40個です。
続いて、小さいほうの球根です。
こちらも太い茎が6本あります。ヒョロヒョロの茎は9本でした。
つぼみの数は、6個、3個、3個、3個、1個、1個です。合計17個。大きい球根の半分にも届きませんでしたが、2鉢並べて置いているので、かなりのボリュームです。
ユリはウイルス病があるので、育てるのが難しいのかと思っていましたが、ほとんど手をかけなくても、たくさんの花を咲かせることができました。大満足です。
今年も、ご近所のみなさまから、「ユリ、すごいなぁ」、「見事やなぁ」とお声をかけていただきました。
咲いている期間は短いものの、真っ白な美しい花が次々と開く様子を堪能できました。
来年は、さらに成長している球根をどうするか。今から置き場所に悩んでいます。
掘り上げた球根に驚く
2016年11月25日にユリの球根を彫り上げました。
スゴイことになってます……巨大です。
こちらは、大から中の大きさの球根です。
「今度植え替えるときは、鉢2つじゃ無理だろうな」と思って鉢を買い足していたのですが、正解でしたね。
新しく手に入れた鉢は、「アップルウェア ロゼア スクエア 390型」です。
昨年、球根を植え替えたときに使ったのが「アップルウェア ロゼア スクエア 330型」でした。
さらに、大きなバケツになったわけです。
だけど、もはや2つの鉢では収まりきれないので、4つの「アップルウェア ロゼア スクエア」を全て使うことになりました。
鉢が全部で5つに増える
2つの「アップルウェア ロゼア スクエア 390型」に巨大球根と大から中の大きさの球根を植えました。
こちらが巨大な球根です。4つでいっぱいいっぱいです。
続いて、真ん中に巨大な球根を置き、周りに大から中の大きさの球根を並べました。
下の写真は、彫り上げた中の中くらい、小さめ、そして赤ちゃん球根です。
土の中で、こんなにたくさんの球根がつくられているなんて、思いもしませんでした。
生命力を感じます。
2017年4月2日のユリの新芽
2つの「アップルウェア ロゼア スクエア 390型」に植えた、巨大から中の球根から芽がでてきました。
「アップルウェア ロゼア スクエア 330型」2鉢には、中くらいから小さめの球根をたくさん植えたのですが、見事に芽を出してくれています。
最後に、ちっちゃいちっちゃい赤ちゃん球根を植えた鉢です。
新芽の出方の違い
上から見るとよくわかるのですが、大きい球根から出る芽と小さい球根から出る芽の出方が違っています。
大きい球根の新芽は、何層にも重なっています。サボテンか多肉植物のようにも見えますよね。
一方、小さい球根から出てくるのは、ペロンとした1枚の葉っぱです。
下の写真をご覧ください。
ラッキョウのようにちっちゃな球根から、ヒョロっ細い茎が伸びて、1枚の葉っぱがついています。
8分音符みたいなかわいらしい姿です。