狂犬病の予防接種の時期ですね
昨日、トイプードルのクッキーちゃんが会いに来てくれたときに、飼い主さんとお話していたときのことです。
「狂犬病の注射をしてきた」とおっしゃって。「あぁ、そっかぁ。もう、そういう時期なんだなぁ」と思いました。
桜の花びらがはらはらと舞い散って、葉桜になった頃、ごん太やりゅうを連れて狂犬病の予防接種に行ったことを思い出します。
日本ではもう長い間、狂犬病を発症したという話を聞いていません。ですので、もはや過去の病気、撲滅された病という印象があります。でも、世界に目を向けてみると、狂犬病で命を落としてしまった人が今でもたくさんいるんですよね。
発症すると、ほぼ100%助からないという恐ろしい感染症です。
「もう、予防接種は必要ないんじゃないの?」なんて思ってしまいがちですが、決してそうではありません。愛犬家のみなさんが、きちんと飼い犬に予防接種を受けさせているからこそ、日本での発症を抑えられているのですから。
狂犬病の予防接種の時期
飼い犬登録をしている家庭には、狂犬病の集合注射のお知らせのハガキが届きます。予防接種を受ける時期は、4月から6月頃までです。
集合注射
お知らせのハガキには、いつ、どの場所で、何時から何時まで集合注射を受けることができるのかが記載されています。記載されている日時の中から、都合のよい日を選んで注射を受けることになります。
私も、近くの神社や中学校に雑種犬のごん太やミニピンのりゅうを連れて行ったものです。
ごん太は大丈夫だったのですが、りゅうは他の犬を怖がる子だったので、ちょっと大変でした。集合注射が行われる場所には、知らない犬がたくさんウロウロしています。
りゅうが怖がって緊張しているのがわかるんですねぇ。注射が終わると、急いで逃げ帰るような感じでした(笑)
注射をするだけでも嫌なはずなのに、自分よりも大きい犬がいっぱいいるところに行くのはキツイだろうと思って、その後は動物病院で予防接種を受けることにしたんですよ。
動物病院で狂犬病の予防接種を受ける
動物病院だと、顔見知りの先生がいらっしゃるので、りゅうも少しは気が楽なはず。それに、体調はどうか、熱はないかなど、集合注射よりも丁寧に扱ってもらえるというメリットがあります。
集合注射だと、流れ作業のように、「ハイ、次。ハイ、次」という感じですからね。
愛犬にアレルギーなどの持病があるなら、かかりつけの動物病院で注射をしてもらうほうが安心ですよ。中には、注射の後で具合が悪くなるワンコもいますから。体調が悪くなっても、動物病院だとすぐに対応してもらえるのがいいところです。
また、集合注射の指定日時に都合がつかない場合も、動物病院に愛犬を連れて行くことになります。
料金
狂犬病の予防接種の料金は、3,250円です。
注射にかかる費用が2,700円、注射済票交付手数料が550円となっています。注射済票というのは、狂犬病の予防接種を受けたという証明になるものですね。
動物病院で注射をしたときは、狂犬病予防注射済証をもらいます。そして、狂犬病予防注射済証を市に提出して、注射済票を交付してもらう必要があります。
注射済票
この注射済票ですが、首輪にぶら下げるなど、何らかの方法で犬に身につけさせておくことが法律で義務づけられているんです。
飼い犬登録したときにもらえる鑑札を首輪につけることは知っている人が多いと思うんですけれど、注射済票のことは知らない人が多いんじゃないかなぁ。
鑑札や注射済票って、市によってデザインが違うんです。色や文字の大きさなど決められている条件を満たしていればいいとのことで、いろいろなデザインが採用されています。
違う市に住んでいるワンコに会う機会があったら、鑑札や注射済票を見せてもらうとおもしろいですよ。
猫は不要
狂犬病という文字からして、犬が原因の病気だということがわかります。でも実は、犬だけが感染源になるということではないんです。
海外では、コウモリ、キツネ、アライグマ、スカンクなどの野生動物が感染源となっています。
すべての哺乳類が感染し、発病する可能性のある怖い病気だということを知っておいてください。
日本では、過去に狂犬病を発症した人の感染源が犬なので、猫にワクチンを接種しなくても予防できるとされています。なので、猫には注射をさせる必要がないんですね。