ミニピンがくれたトイプードルとのご縁

虹の橋に旅立ったミニピンのりゅうがトイプードルのクッキーちゃんとのご縁をつないでくれました。

阪神大震災後に雷を怖がるようになりパニック状態に陥る犬

1月17日は、阪神大震災が起こった日です。あの大災害からもう、21年も経つのですね。

1月17日は私にとって、忘れることのできない悲しい出来事が起こった日でもあります。愛犬ごん太の命日なのです。

雷を怖がる犬

ごん太は妹がどこからかもらってきた雑種犬で、我が家で初めて飼ったです。

あの日、21年前の阪神大震災を経験してから、ごん太はを異常に怖がるようになってしまいました。それまでは、どんなに大きな音で雷鳴が響き渡っていても、まったく平気だったというのに……。

そして、ただ怯えるだけではなく、普通では考えられないくらいにおかしな行動をするようにもなっていました。たぶん、パニック状態に陥っていたんだと思います。

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 雷が鳴るとパニックになる愛犬

「ゴロゴロ」と雷の音が聞こえた途端に、ごん太の様子が一変します。それまで、リラックスしてくつろいでいた犬が一瞬にして豹変してしまうのです。

脱走しそうな勢い

雷鳴が響くやいなや、ごん太はパッと立ち上がり、家中を走り回ります。それはもう、ものすごい勢いで。もしも玄関の扉に鍵をかけていなかったら、間違いなく脱走してしまっていたはずです。

どこか隠れる場所を探していたのでしょうね。必死の形相で、安全な場所を見つけようとしている様子でした。

「ハッハッハッ」と荒い呼吸をして、口からよだれをたくさん出していて。明らかに普通の状態ではありません。

異常な行動

家中を早足で動き回っても安全な場所がないと思ったのか、ごん太は異常な行動に出ます。

畳を堀続ける

なんと、両方の前足をものすごい速さで動かして、ガッガッガッと畳を掘り始めたのです。初めてこの姿を目にしたときは、あまりにも仰天してしまって、こっちがパニックになりそうでした。

地面を掘って穴をつくり、そこに隠れようとしていたのでしょうね。

ごん太はミニチュアピンシャーのりゅうとは違って、我慢強くてお利口さんの犬だったんです。そんなごん太が、こんな異様な行動を起こすなんて信じられない光景でした。

ストレスを発散するために畳を引っ掻く犬がいるのは知っていますけど、そういうのとは違って、まるで気が触れたかのように掘り続けるんです。

柔らかい土ではないのだから、そう簡単に穴なんてできないんですけど、それでも、必死で堀り続けていました。

タンスに入ろうとする

畳を掘るだけでなく、タンスに入ろうとしたこともあります。

そのときは、たまたま居間に置いてあるタンスがほんの少しだけ開いていたんですね。それを見逃さなかったごん太は、タンスの開き扉を器用に開けて、中にもぐりこみました。

そして、中で「ハッハッハッ」と苦しそうな呼吸をしながら縮こまっているのです。

もちろん、タンスの中に入るなんてことは、これまで一度もありませんでした。

一度タンスに入ってからは、雷が鳴るたびにタンスを開けて入ろうとしていました。

雷に怯える犬を落ち着かせる

雷の音が鳴り始めると、怯えてパニック状態に陥るごん太。なんとか落ち着かせようと、家族全員で奮闘したものです。

でも、結局ダメでした。

中型犬のごん太は、ミニピンのりゅうと違って抱っこすることができませんし、パニックになっている犬の力は尋常ではありませんでした。

側にいて、「大丈夫だよ」と声をかけ続け、雷がおさまるのを待つのみです。

阪神大震災時の激震がトラウマに

ごん太の場合、阪神大震災で経験した激しい揺れと音がトラウマになってしまったのだと思います。

阪神大震災が起こった日、私は家にいなかったのですが、かなり激しく揺れて、食器棚からお茶碗やらコップやらがガラガラと音を立てて落ちてきたそうです。

そのとき、ごん太はこたつに入っていたのですが、激しい震動と大きな音に驚いて、母がいるキッチンへ駆け寄ってきたんですって。でも、キッチンには割れた食器が散乱していたし、食器棚自体が倒れる恐れもありました。

母は慌ててごん太の首輪をつかみ、ものすごい力でこたつに引き戻したそうです。

この日の激しい揺れとすさまじい音、そして、いつもとは違う怖い顔をした母の様子が脳裏に刻み込まれてしまったのでしょう。

雷が鳴るたびに、阪神大震災が起こった日の朝の出来事が記憶に蘇って、パニックになってしまっていたのだと思います。かわいそうなごん太。怖かっただろうな……。