急に元気がなくなって震える愛犬・・・そして、血便が
我が家の愛犬であるミニチュアピンシャーのりゅうは、何よりもご飯が大事というくらいに、食欲旺盛なワンコです。
りゅうのご飯は、毎日、手作りしていました。午後3時半くらいになって、誰もキッチンに立っていないと、ソワソワしだします。
そして、「さっさと、ご飯をちゅくれ!」とでも言いたげな様子で、人間をキッチンへと追い立てるんです。
そんなりゅうが、突然、ご飯を食べなくなりました。ありえません。一大事です。
元気がないだけでなく、キュッと小さく丸まって、ブルブルと震えています……。
明らかに異常です。さらに、便には血が混じっていました。血便です。
元気がなくなりブルブルと震える犬
この写真は、りゅうがお気に入りのぬいぐるみと一緒にお昼寝しているところです。元気なときの犬は、上の写真のように、足を伸ばしてリラックスしていますよね。
でも、何らかの異常があるときは、こうなりません。
体を小さく丸めて、尻尾を巻き込んで、うずくまるような格好になります。
ご飯を食べないだけでも異常事態なのに、ブルブルと小刻みに震える様子を目にしたときは、私まで恐怖で震えそうになりました。
りゆうの顔を見てみると、少し脅えているような表情です。何かに耐えているようにも見えました。目には、いつものような力がありません。
血便
そして、便の異常です。いつもよりも柔らかくて血液が混じっていました。
「これは、アカン!!」ということで、慌てて動物病院へ。
といっても、すでに診察時間が過ぎています。タウンページで夜間でも診療してくれる、ペット専門の救急病院を探してかけつけました。
初めてのレントゲン
救急動物病院に到着すると、獣医さんがりゅうを診察室へ連れて行きました。
かかりつけの動物病院では、飼い主も一緒に診察室に入ることができるようになっています。でも、救急病院では飼い主は待合室で待っていなければなりません。
この日、りゅうは初めてレントゲンを撮りました。
初めての病院。見知らぬ先生。4本の足と胴体を器具で固定されて……さぞかし怖かったんだろうな。それでなくても、怖がりさんなのに。
獣医さんに抱かれて診察室から出てきたりゅうは、私たちの顔を見るなり、すがりついてきました。「頑張ったね、怖かったね」と慰める母と私。
このときのレントゲン写真には、りゅうの腸の中にガスが溜まっているのが写っていました。プスンと私の顔の前でオナラをするりゅうでしたが、こんなにガスが溜まっているとは……。
肝臓の数値が異常に高い
検査の結果、りゅうの肝臓の数値が異常に高くなっていることがわかりました。
そして、「このまま放っておいたら、死にますよ!」という恐ろしい言葉が獣医さんの口から発せられたのです。
「死ぬ……」という言葉が、グルグルと頭の中をまわり続け、その日は眠ることができませんでした。胸に何か大きなものがつっかえているような感覚もあって、息苦しくてたまりません。
かかりつけの動物病院での診断
その翌日、かかりつけの動物病院で診察してもらうことにしました。
救急病院で言われたことを話したところ、「確かに肝臓の数値が高いけれど、この程度では死にませんよ。よくあることです」とのことでした。
「よかった~」とホッとしたのと同時に、救急病院の獣医さんに対する不信感がでてきました。「死ぬってどういうこと!?なんで、そんなこと言って脅かすの?」って。
でも、落ち着いてよく考えてみると、何も脅かそうと思ったわけではないんですよね。
救急動物病院の先生はまだお若くて、どう見ても20代。一方、かかりつけの動物病院の先生は年配のベテランです。おそらく、経験の差から診断結果にも差が出たのだろうなぁと思いました。
教科書どおりだと、危険と判定される数値だったのでしょう。
実際、りゅうはすぐに元気を取り戻し、いつもの大食いさんに戻りました。
元気にはなったものの、肝臓の数値が正常ではないことがわかったので、その後は肝臓のお薬を常用することになります。