ミニピンがくれたトイプードルとのご縁

虹の橋に旅立ったミニピンのりゅうがトイプードルのクッキーちゃんとのご縁をつないでくれました。

ペットと一緒に入れるお墓もある正修寺別院「縁の里」動物霊園

ミニチュアピンシャーのりゅうが虹の橋に旅立った朝のことです。

紙製のお棺に納められたりゅうを動物病院から抱えて帰りました。家に着くと、りゅうをお布団に寝かせて、身体の周りに氷や保冷剤をたくさん敷き詰めました。

そしてすぐに、パソコンのキーボードをカタカタ叩いて、動物霊園を探し始めました。

前に飼っていたごん太は兵庫県にある動物霊園に埋葬したんですね。この動物霊園では、当時、遺骨を持ち帰ることができないしくみになっていました。

お留守番もできないくらいに寂しがりやだったりゅう。「一人にするのはかわいそうだから、側に置いておきたい」という母のために、遺骨を持って帰ることができる動物霊園を見つけたかったのです。

正修寺別院「縁の里」動物霊園

大阪の北摂にある動物霊園

なるべく近いところがいいと思ったので、大阪府の北摂地域にいい感じの動物霊園がないかと検索しました。

条件は3つです。

  • 遺骨を持って帰れること。
  • 電車やバスで行けること。
  • 景色がいいこと。

我が家には車を運転できる人間がいないので、交通の便がいいところを選ぶ必要があります。

できれば、「空気がきれいで、景色のいい場所にあるといいなぁ」とも考えていました。

正修寺別院「縁の里」動物霊園

いろいろ検索していると、近くにありました。しかも、料金が良心的で営利主義ではないようです。景色もよさそうだったので、ここに決めました。

茨木市の北のほうにある正修寺別院「縁の里」動物霊園です。

さっそく電話をして、詳細を確認しました。そして、葬儀と火葬、送迎サービスを依頼しました。

お迎え

葬儀の当日、正修寺別院「縁の里」動物霊園からお迎えの車がやってきました。

ここでちょっとユニークな光景が。

お迎えに来てくださったスタッフさんは、作務衣を着ておられました。「へぇ、作務衣かぁ」と思いつつ足元に目をやると、目が釘づけに。なんと、裸足です。

私も普段、作務衣はしょっちゅう着ています。動きやすくてラクですから。夏は裸足に下駄の場合もあります。

でもね、ペットとはいえ、お葬式の日ですよ。しかも、霊園のスタッフさんが裸足で家にあがるという光景を目にして、「ちょっと変わっているなぁ」と思ってしまいました。まだ暑い季節だったから、足袋をはくのが嫌だったのかな。

ちなみに、雑種犬のごん太の葬儀のときにお迎えに来てくださったスタッフさんは、黒いスーツでビシッと決めて、手には白い手袋をはめていらっしゃいました。こちらが恐縮してしまうくらいに丁寧でかしこまった対応でした。

まったく対照的です。

車内で

さて、迎えにきてくださったスタッフさんの車に乗るわけですが、スタッフさんは運転席に座ったまま、無言で私たちが乗り込むのを待っていらっしゃいます。

これも、「へぇ~」っと思ったことのひとつです。

そして、車の中ではラジオの音が(笑)お天気のいい日だったので、まるで、ドライブでもしているかのような気分になりました。

兵庫県の動物霊園のお迎えでは、仰々しく車のドアを開けてくださいました。

車内ではしみじみと亡き愛犬の話をしたり、葬儀の手順などを話していた記憶があります。

何から何まで対照的ですね。あ、これは、どちらが良くてどちらが悪いというお話ではないですよ。ただ、「そうなんだな」ということです。

正修寺別院「縁の里」動物霊園は茨木市の北部に位置する山のほうにあるので、途中、いくつかカーブがあります。車の後ろに積まれたりゅうのお棺が右に左へとガタンゴトンと揺れるのが気になって、ちらちら後ろを振り返っていました。

スタッフさんのおもてなし

霊園に到着し、葬儀の準備が整うまでの間、お茶とお菓子を出していただきました。

女性のスタッフさんが対応してくだいました。すごく感じのいいスタッフさんですよ。年配の女性もお若い女性も。

「お葬式のときに愛犬の写真が必要なので、持ってきてくださいね」と言われていたので、写真をお渡しすると、「ドーベルマンの子どもですか?」と聞かれました(笑)

ミニチュアピンシャーのりゅうは、たまぁに、ドーベルマンの赤ちゃんと間違われていました。色がそっくりですものね。

お棺の中に入れてあげたくて、りゅうが一番好きだったボールを持っていったのですが、ボールは爆発する可能性があるからダメだと言われてしまいました。

こんなボールです。あちこち剥げちゃってます。かなり長い間、使っていたものなんですよ。

ミニチュアピンシャーのりゅうが愛用していたボール

余談ですが、年配のスタッフさんは着物の目利きみたいですよ。一度、私が締めていた帯の質を見抜かれたことがあります。

愛犬の葬儀

「準備が整いましたので、こちらへどうぞ」という声がかかったので、部屋を移動しました。

いよいよ、葬儀が始まります。少ししてから、お坊さまが入ってこられました。

ここで、驚くべきことが!!

「あっ!」と目が点になってしまいました。

お迎えに来てくださった作務衣姿のスタッフさんが、僧侶の衣装をまとって入ってこられたのです。まさか、あの運転手さんがお坊さまだったとは!

この家族的な雰囲気が正修寺別院「縁の里」動物霊園のいいところなんですね。気どりがないというのかな。

ペットと一緒に入れるお墓

葬儀が終わって火葬が済むまでの間、敷地内を案内してもらいながら女性のスタッフさんとたくさんお話しました。

正修寺別院「縁の里」動物霊園には飼い主さんがペットと一緒に入れるお墓があります。こういうお墓を探している愛犬家の方はたくさんいらっしゃるのではないかな。

私も、りゅうの遺骨をどうするか、時々考えます。できれば、母と一緒のお墓に入れてあげたいけれど、たぶん、無理だろうなぁ。

私の家は浄土真宗なのですが、人間と動物を一緒のお墓に入れるというのは認めてくれないように思います。ダメモトでお墓があるお寺の住職さんにお願いしてみようとは思っていますけど。

愛犬は、ペットという言葉では表現しきれないくらいに大切な存在ですものね。我が家の場合は、家族の一員というよりも家族の中心でしたし。

ペットと一緒に入れるお墓は需要があると思います。

環境がいい

正修寺別院「縁の里」動物霊園は、ピーピー、チュンチュンといろんな鳥の声が聞こえてくる気持ちのいい場所にあります。

敷地内にたくさんの木々があり、季節によって違った彩りを見せてくれます。

昔、隠れキリシタンが住んでいた地区のすぐ側にあるので、静かな山の風景が楽しめます。千提寺という地名をご存知の方がいらっしゃるかもしれませんね。

途中の道は大きなダンプが通ったりもしますけど、まるで「まんが日本昔ばなし」に出てくるようなのどかな景色を眺めることができますよ。

付近には、知る人ぞしるまだま村もあります。霊園に行った帰りに、まだま村で縄文ランチやスイーツを味わうというのもいいのではないでしょうか。

料金

ペットの葬儀にかかる料金は、ペットの種類やどういう方法を選ぶかによって変わってきます。

  • ペットの種類や大きさ。
  • 合同火葬にするか個別火葬にするか。
  • お骨上げを家族で行うか霊園におまかせするか。
  • 遺骨を持ち帰るか納骨するか。
  • 骨袋を持参するか購入するか。
  • 送迎が必要か不要か。

我が家の場合は、このようになりました。

  •  小型犬
  •  個別火葬
  •  家族でお骨上げ
  •  遺骨を持ち帰る
  •  骨袋を購入
  •  送迎を依頼

これで、3万数千円程度でした。

こちらの動物霊園では遺骨を持ち帰ると割安になります。逆に、持ち帰るほうが高くつく霊園もあるんですよ。

送迎サービスの帰り道は最寄の駅までということだったのですが、「ついでがあるから」ということで、自宅のすぐ側まで送ってくださいました。

こんな風に快く融通をきかせてくださるので、とてもありがたいです。

正修寺別院「縁の里」動物霊園を選んで正解だったと思っています。

前にも書きましたが、この霊園には石絵というものがあります。石にペットの絵を描いて、合同供養塔がある石段に置いておくんです。

りゅうの石絵はここにあります。

正修寺別院「縁の里」動物霊園の石段に並んでいる石絵

もしも、この動物霊園を訪れる機会があったら、りゅうの石絵を探してみてくださいね。

この石絵は母が心を込めて描いたものです。その様子が下の記事に詳しく書いてあります。よろしければ、ご覧になってみてくださいね。