ミニピンがくれたトイプードルとのご縁

虹の橋に旅立ったミニピンのりゅうがトイプードルのクッキーちゃんとのご縁をつないでくれました。

痴呆犬の夜鳴きやくるくる回る異常行動への対策【サプリ】は症状を和らげるのに有効なんですって

同じ町内に、すばるちゃんという名前のが住んでいます。黒い柴犬です。すばるちゃんは、早朝のお散歩が日課なんですね。

大抵は、すばるちゃんとヨークシャテリアが一緒にお散歩しています。飼い主さん同士がとても仲良しなんです。

朝5時半頃に、私が寝ている部屋のすぐ側の道路を通るんですけれど、飼い主さんの話し声が聞こえてくると、「あぁ、すばるちゃん、今日も元気だな」って思うんです。

元気といってもね、もう老犬で。目はよく見えないし、耳もほとんど聞こえていない状態です。お散歩の途中で、私と飼い主さんが立ち話をしているとき、すばるちゃんの様子を見てみると、後ろ足がブルブルと小刻みに震えていました。

なんとか、やっと立っているという感じで。「ずい分、弱ってしまったんだな……」と思って見ていました。以前は、私の家の生垣の石に、シャーッとおしっこをひっかけていたのに。

そして、先日、久しぶりに会ったすばるちゃんを見て、愕然としたのです。

黒柴の老犬

くるくると同じ方向に回る

私が小さな花壇の手入れをしているときに、黒柴のすばるちゃんが通りがかって、飼い主さんが声をかけてくださったんです。

「寒いのに、手入れしてんの?」って。

おしゃべりしながら、垣根越しにすばるちゃんを見てみると……。

くるくる、くるくると同じ方向に回り続けています。「うー、うー」と独り言のように声を発しながら。ショックでした。

「痴呆症になっちゃったんだな」と思いました。痴呆の犬が旋回を繰り返すということは知っていましたから。

「認知症の症状みたいやわぁ」と飼い主さんがおっしゃっていました。

くるくると一定方向に回るのは、認知症の犬によく見られる異常行動ですね。

私の友人が飼っていた柴犬も、晩年はずっと、くるくると回り続けていたそうです。

「ご飯は食べてますか?」とたずねてみました。「ちょっとずつな。食べさせてやったら食べるわ」とのことでした。

黒柴のすばるちゃん、すっかり痩せ細ってしまっていて。

「一生懸命生きてんねんな。一生懸命……」とつぶやきながら、すばるちゃんが回り続けるのを見ていました。

食欲を調節している脳の機能が狂ってしまうのか、やたらと食べるようになる犬もいますが、柴犬のすばるちゃんの場合は、あまり食べなくなったようです。

いつもは早朝と夕方がお散歩の時間だったのに、この日は、お昼時でした。外に出たがったらしく。これまでと違う行動をするようになるのも、症状のひとつです。

筋肉が疲労しないように逆方向に回らせる

高齢の犬の筋肉は、ただでさえ硬くなってしまっています。

痴呆犬の旋回行動は、右回りか左回りかどちらの方向にだけ回るものです。同じ方向にばかり回っていると、筋肉の使い方に偏りが出すぎて身体によくありません。

なので、いつも旋回している方向と逆向きに回るよう、手伝ってあげるといいとのことです。そっと、腰のあたりを支えてあげながら。

でも、これは、無理にやらせるものではありませんよね。愛犬の様子をみながら、嫌そうでなければ、逆方向に回らせてあげるといいですよ。

可能であれば、8の字にクネクネと蛇行しながら歩かせるというのも、いいようです。

あくまでも、無理強いはせずに、楽しく遊んでいるような雰囲気で運動させてあげてみてくださいね。

夜鳴き対策

痴呆犬の夜鳴きは、飼い主さんにとってもかなりのストレスになりますよね。ご近所さんにも迷惑がかかってしまいますし、夜、眠れない日が続くと、体調不良を招きかねません。

昼間に眠らせないようにする

夜鳴きを避けるためには、愛犬が夜にぐっすり眠れるよう工夫するのが効果的です。昼間にたくさんお散歩させたり、かまってあげて、寝ずに起きているようにします。

昼間の疲れで夜は眠るという風に持っていけたらいいのですが、そう上手くはいかないことのほうが多いですよね。

愛犬の側で一緒に寝る

夜は、愛犬と一緒に眠るという手もあります。

夜鳴きをするのは、不安感や恐怖心の影響が大きいんですって。認知症を発症するくらいの高齢犬は、視力が衰えていたり、耳が聞こえにくかったりするものです。

黒柴のすばるちゃんも、痴呆の症状が出る前から、目と耳の機能がかなり衰えていました。触ろうとして側に近づくと、「ハッ!」と驚いて、吠えていましたよ。

目がよく見えない、耳も聞こえないというのは、想像以上に恐怖感を覚えるものなのでしょうね。若い頃のすばるちゃんとはまるで別の犬のように、いつも脅えてビクビクしている様子でした。

夜鳴きをしたからといって叱りつけるのではなく、愛犬の不安や怖いという気持ちを受け止めてあげて、優しく、愛情深く接してあげないといけませんね。

どうしても夜鳴きが治まらないときは、鎮静剤などを使うこともできるそうです。

犬の痴呆は予防が肝心

愛犬が認知症にならないようにするためには、元気なうちから予防することが一番大切になってきます。

一度、発症してしまったら、効果的な治療というのは期待できません。人間の場合とまったく同じです。

抗酸化作用が高い食事

普段の食事で、抗酸化作用のある食材を与えるようにすると、将来、痴呆犬になる確率を減らせるとか。

抗酸化作用のある食材は、例えば、色の濃い野菜ですね。ニンジン、ブロッコリー、カボチャなど。ミニチュアピンシャーのりゅうの食事は手作りだったのですが、常に何らかの緑黄色野菜を入れていました。

特に抗酸化作用を意識していたわけではなくて、「身体によさそう」と思って食べさせていただけなのですが、知らないうちに認知症の予防になっていたのですね。

りんごも代表的な健康食です。りゅうはりんごも大好きでしたよ。

いろいろな刺激を与える

毎日毎日、同じ行動を繰り返すのではなく、時には違う環境に置いて、刺激を与えてあげるといいんですって。

お散歩のコースを変えてみたり、普段接したことのない犬に会わせてみたり。頭を使うようなおもちゃで遊んであげるのも効果ありです。

でも、老犬って、あまりおもちゃには興味を示さなくなりますけどね。老犬用のおもちゃってないのかな?

人間が脳トレをするみたいに、遊びながら脳を鍛えることができるようなおもちゃがあればいいですよね。

サプリメント

抗酸化物質が配合されているサプリメントを摂らせると、一定の効果が見られる場合があるようです。

軽い痴呆の症状が出ている犬が抗酸化サプリを摂取し続けたところ、問題行動がマシになったという例があるそうなんです。

DHAやEPAが入っているサプリメントがいいらしいです。ほんと、人間と変わらないですね。

ちょうど今日、某大手企業が販売しているDHAやEPAのサプリメントのCMを見たところです。人間用のですけど。

マッサージをする

マッサージをしてもらうと、気持ちよくなって、力が抜けて、ほわ~んとしますよね。

犬も同じらしく、我が家の2匹の愛犬はマッサージをしてもらうのが大好きでした。これは若いころからずっとです。

たまたま、私が雑種犬のごん太の肩や背中をマッサージしてみたんですね。ツボがありそうなところを軽く押したり、首からお尻のあたりまで、背骨に沿って刺激してみたり。

そうしたら、次の日から、毎日夕食後に、私の前で背中を向けて座るようになって(笑)

「今日もマッサージしておくれ」っていう意思表示です。

ミニピンのりゅうも、背中や足を揉んでもらうのが大好きでした。

そして今は、仲良しのトイプードルのクッキーちゃんにマッサージをしています。今日もしてあげました。

片手でクッキーちゃんを抱っこしながら、もう片方の手で、肩からお尻にかけて軽く揉んであげるんです。すると、だんだんとクッキーちゃんの身体の力が抜けていきます。

気持ち良さそうにリラックスしているときもあれば、ウトウトと眠りそうになっているときもありますよ。

愛情を込めて、優しく身体をマッサージしてあげると、愛犬は安心します。血流がよくなるので、健康にもいいです。そして、認知症の予防や症状を和らげることにもつながります。

ぜひ、やってみてください。愛犬とコミュニケーションをとりながら。幸せな時間を過ごすことができますよ。

安楽死

認知症の犬を安楽死させるという選択。

希望すれば、動物病院は安楽死させてくれるのでしょうけれど。どうなんでしょう。できるだけのことをすべて、ほんとに全部やり遂げてからでないと、後悔することになるのではないかという気がします。

ミニチュアピンシャーのりゅうは安楽死でした。痴呆ではない病気が原因です。

「できることはすべてやりました。これ以上は、もう……回復の見込みはないし、苦しいだけです」と獣医さんが安楽死をほのめかされて。

この時点で、すでにりゅうの意識はないようでした。

注射をして、数分ほどで心臓が止まります。ビクンともせず、何の反応もなく、母の腕に抱かれて静かに逝きました。

後悔はありません。どうしようもないところまできていたので。苦しみから開放して、安らかに逝かせてあげることだけが、私たちにできる最後の愛情表現でした。

認知症になりやすい犬種

先に、黒柴のすばるちゃんと私の友人が飼っていた柴犬のことを書きました。

どちらも柴犬です。

柴犬のような日本犬は、痴呆になりやすいことがわかっているそうです。

この情報はちょっと意外でした。

日本の気候に慣れている犬たちのほうが洋犬よりも認知症になりやすいなんて。外国から連れてこられて、合わない環境で暮らしている洋犬たちのほうがストレスが多いのではないかと思っていたので。

日本犬を飼っている方は、早いうちから、予防することを意識しておいたほうがいいかもしれませんね。もちろん、洋犬だからといって、油断していていいわけではないですよ。

最近の犬は大事にされているので、昔と違って、かなり長生きしますから。