ミニピンがくれたトイプードルとのご縁

虹の橋に旅立ったミニピンのりゅうがトイプードルのクッキーちゃんとのご縁をつないでくれました。

犬に留守番させる練習をしていたら・・・部屋がこんなことになってしまった

ミニピンのりゅうが我が家にやってきてから、しばらくの間は私がメインでお世話をしていたんですね。夜、眠るときも私のベッドで一緒に寝ていました。

どれくらい経ったころだったかなぁ。「そろそろ、留守番させる練習をしないといけないかな」と思って、少しずつ、独りにする時間をつくってみたんです。

留守番させる時間

最初は30分。次は1時間くらい。慣れてきたら、2時間くらいという風に、徐々に家を空ける時間を増やしていきました。本などでのしつけ方を学んだわけではなかったので、まったく自己流のやり方です。

2階の畳のある部屋で留守番させていたんですね。その部屋の障子を開け放して、窓際に低い椅子を置いて、椅子の上に座布団を乗せてから出かけていました。窓から外を眺めることができるようにと思ったんです。

外に出てから家のほうを振り返ると、りゅうが窓からのぞいているのが見えるんですね。ちっちゃいので、首から上くらいまでしか見えていないんですけど。

「私が遠ざかっていくのをじーっと見てるんだなぁ」と思うと、いじらしくていじらしくてたまりませんでした。引き返して戻りたくなる気持ちをおさえて、前に進んだものです。

少しずつ時間を延ばしていったのがよかったのか、2、3時間程度のお留守番はできるようになりました。

ところが……。

幼犬の頃のミニピンりゅう

独りぼっちは寂しい

数時間のお留守番ができるようになったのはいいのですが、毎回毎回、部屋がとんでもないことになってしまっていました。

いつも、帰ってくると、畳の上がウンチだらけ……。

最初は「えぇっ!!」と仰天してしまいました。1つだけ転がっているならまだしも、3つも4つもですから。まだ幼い犬は、便をたくさんしますよね。一日に何度も。でも、これは、明らかにワザとです。

ウンチだけではありません。この畳の部屋には三面鏡が置いてあるのですが、三面鏡の横にある小さなゴミ箱がいつも派手にひっくり返されているんです。ティッシュやら何やらが部屋中に散乱しています。

わずか数時間のお留守番でも、ミニピンの幼犬にとっては、大変なことだったのかもしれませんね。きっと、独りぼっちで寂しかったんだろうな。

だから、あっちこっちにウンチをいっぱいしたり、ゴミ箱をひっくり返したりして、ストレスを発散していたのかも。単なるイタズラというよりは、腹いせのような感じがしました。

「くっちょ~!ちとりにちやがってぇ」なんて思っていたのかな。

う~ん、犬をしつけるのって、なかなか難しいものです。

短い尻尾を振りながら横っ飛び

それでね、私が家に帰って、2階でお留守番しているりゅうの様子を見に行くと……。犬らしく、尻尾をちぎれそうなくらいに思いっきり振って喜んでくれます。これは普通ですよね。

が!ちょっと変なんです。

なぜか、横っ飛び。右へ左へと、ピョンピョンと飛び続けるんですよ。まるで、体力測定で反復横飛びをしているかのように。「何、それ~?なんで、横っ飛び?」と、いつも大笑いしながらも不思議に思っていました。

この横っ飛びは、ミニピン特有の動きなのでしょうか?

りゅうのほかには、中型犬の雑種しか飼ったことがないので、こんな愉快な動きを見たのは初めてのことです。

ピョンピョンと左右に飛び跳ねる様子がかわいくて、しまいには、私も一緒に飛び跳ねて遊んでました(笑)

それにしても、畳の上にウンチは勘弁して欲しいわぁ。

犬のしつけは家族で統一することが大事

部屋をめちゃくちゃに散らかしながらも、幼犬のりゅうは、どうにかお留守番ができるようになりました。

ところが!

先に、最初は私がメインで世話をしていたと書いたのですが、ここでメインの世話人が変わります。母にバトンタッチしたんですね。

母とりゅうはいつもベッタリ一緒。当然、りゅうを独りにする時間もなくなりました。せっかくのしつけが中断してしまったわけです。

その結果、りゅうは、まったくお留守番ができない犬になってしまったんですよ。

ミニピンは留守番に向いている犬種だと、どこかに書いてあったのを見た記憶があります。でもそれは、しっかりとしつけをすればという条件の下でのお話なんですよね。

犬のしつけをするときは、家族全員でやり方を統一すること。そして、途中でやめてしまわずに最後まで続けることが肝心だと実感しました。

お留守番ができない犬

最初の訓練の成果もむなしく、すっかりお留守番ができなくなってしまったミニピンりゅう。

その後は、常に誰かが家にいなければならなくなりました。

日常では、誰かが家にいるというのはそれほど難しいことではありません。でも、家族全員で出かける機会もありますよね。

例えば、法事です。祖父の法事のときは、初孫である私は当然出席すべきですし、出席したい気持ちもありました。でも、私はりゅうのために家に残りました。

お正月もそうです。祖母やいとこたちに会える機会だというのに、私は自宅でりゅうのお守りです。

近所にある斎場で親戚のお葬式があったときは、さすがに参列しましたけれど、葬儀後のお食事会には参加せずに、ダッシュして家へ戻ったんですよ。

久しぶりに顔を合わせたいとことお話していたら、母が「そろそろ、帰ってあげて」と言うんです。母は独りで待っているりゅうのことが心配でしょうがないんですね。「え~、帰んの?」と、いとこは驚いていました。

犬のために人間が常に家にいるようにしていると話すと、みなさんビックリされます。そりゃそうです。「えっ!犬って留守番するもんちゃうの?」というのが常識ですものねぇ。

そんなわけで、りゅうは独りぼっちで寂しいという気持ちをほとんど味わうことなく、幸せに暮らしたのでした。